歩合金問題

歩合金

 歩合とは、貿易商が外国人に品物を売ったときに、その売上金の一部を積み立てて貿易や町の諸費用としたものです。歩合金の積み立ては幕末から行われており、のち引取り業者(輸入品買入れ業者)からも1,000分の5程度を
取りました。
 この積み立て残高は、貿易高が伸びると
ともに大きく増え、明治になった頃は諸費用
を差し引いてもかなりの残高がありました。
1873(明治6)年ころから、貿易商は業種別
に請負金を出し、それが県税に加えられた
ので、貿易商の積立金が税のような形で政
治の費用として使われました。1877(明治10)
年に小野光景が歩合掛総務となり、この管
理にあたりました。このとき、区の補助金とし
て出した残りは組合員に割預としました。



県との対立

 貿易商は共有金と考えてそのような扱いをしたのですが、時の県令野村靖は非常に怒って、積立歩合金22,000円をすぐ納めるよう厳命を下しました。県は小野光景のとったこの方法に反対したのです。組合総代らは、このような権力的なやり方に断固反対して応じませんでした。そのため県はついに総代のひとり原善三郎を捕らえるにまでいたりました。他の豪商にもおどしを加え、積立金を全部県に取り上げてしまいました。



 これに対して市民はその専制的なやり方に怒りを燃やして各地で反対運動を起こしました、貿易商は積立金の積み立てを一切停止し、係は総辞職して反抗しました。このような大きな抵抗に県もついに譲歩して、1878(明治11)年、歩合金についてはいっさい干渉しないことを約束しました。

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